こんにちは、独法暮らしのモリモトです。本サイトでは独立行政法人への転職を目指す皆さまを応援し、また転職に成功した皆さんのまったりライフを構築するためのお手伝いをしています。
このページを見ているあなたは転職活動に成功し、これから、もしくは今まさに、独立行政法人で働こうとしている方でしょうか。 あるいは、これから転職活動をしようとしている方でしょうか。
そして、「仕事できなくて苦しい」「自分なんて転職したって仕事ができなくて詰むのでは」と悩んでいる方ではないでしょうか。
転職直後のモリモトはまさにそうでした。毎日インターネットで「転職 仕事ができない」と検索してヒットする情報を眺めては、精一杯自分の精神を安定させようとしていました。
今では現職にドカンと居座り、仕事が遅いのをいいことに適度に残業、爆弾が爆発しないスレスレのレベルの仕事をつつオマケの給料を稼ぎ、飽きたり疲れたら私生活を優先させるべく帰る。「いやー、仕事できなくてごめん!私は精一杯やってるつもりだから、何卒ヨロシク!」と言わんばかりの図太さを発揮できるようになった私ですが、やはり入職当初はけっこう悩んでいました。
「自分はなんて仕事ができないんだろう」
そんなとき、自分の立場を客観的に説明してくれる人がいたらどれだけ救いになっただろうと思います。
モリモトはポンコツ職員の代表格みたいな存在です。今も仕事ができているとは言えませんが、少なくとも「仕事ができない」と悩むことはなくなりました。
そこに至るまで、転職してから一年半くらいはかかったでしょうか。優秀なあなたであれば、もっと早くにそこまでたどり着けるかもしれません。
本記事は「転職してから仕事ができない」と悩んでいるあなたに向けて、
以上をご紹介したいと思います。
転職してすぐに「仕事ができない」と悩まなくてもいい理由
まず最初に一番大事なことを言っておきます。あなたは転職後すぐには活躍できません。
あなたは転職に成功するくらいですから、前職ではとてもご活躍だったのだと思います。素晴らしいマインドやスキルを持っていたからこそ、今回の転職に成功したのだと思います。
でも、いかに能力があっても、いかにこれまでに成果を出していても、あなたは転職後すぐには活躍できません。大事なことなので二度言いました。
なぜ活躍できないのが当たり前なのか。仕事ができないのが当たり前なのか。理由付きで考えてみましょう。
理由1:「仕事ができている」状態を理解していないから
まず、活躍できない理由ですが、これはシンプルにあなたは組織があなたに求めていることを知らないからです。
「仕事ができない」とは言いますが、では何が「仕事ができている」状態なのでしょうか。
あなたはおそらくここを正しく捉えることができないので、それができない自分を「仕事ができない」と評価しています。
「仕事ができている」状態とはつまり、組織があなたに求めていることを実行できている状態のことを指す、というのがモリモトの答えです。しかし、それが何なのかを理解するには結構な時間がかかります。
無能モリモトの実体験としては二年半くらいかかりました。
だから転職してすぐに「仕事ができない」と感じることは自然なことであり、全く悩むことはないのです。
もちろん、あなたは転職活動を通じて組織の大枠は理解されていると思います。法人の中長期目標や主務大臣評価を読んだあなたは、組織が国や社会にどのような成果を求められているかについては良くご存じでしょう。
しかし、組織はあなたに何を求めているのか。これは入職して、担当業務を回してみて、実務としての法人の考え方を知らなければわからないのです。
例えば、一見「民間企業とかだとこうするのが成果だ」と思うものが、実は成果ではなかったり、その逆があったりします。一番良い例が予算執行でしょう。民間ではコストカットは最優先事項の一つですが、国や独法では予算を使い切ることが最も重視されるのです。
こんな具合で、あなたが目指すべきものがわかってからはじめて「仕事ができない」と悩むべきなのです。転職して一年程度で悩むような話ではないのです。
理由2:正体不明の仕事に振り回されるから
上記では「何をやったか」的な意味合いで話を展開しましたが、一方で処理能力みたいなものをして仕事ができる/できないと評価されたりもします。
あなたは処理能力が周りに比べて低いことに悩んでいるのではないでしょうか。でも、これも転職後は当たり前のことです。
なぜなら転職して間もないあなたは現在正体不明の仕事に振り回されている状態であり、通常の処理能力を発揮できる状態ではないからです。
ちょっと回り道をしつつ解説してみましょう。
これは独法に限った話ではないですが、仕事というもののほとんどはルーチンタスク…つまり、同じ手順で繰り返される業務で構成されています。
- 毎日処理するメール
- 週例、月例の会議
- 定期報告書類
- 経理伝票の処理
- 年に何回か発生する定型業務
あなたのここ数日の業務を振り返ってみてください。結構な割合の業務がルーチンタスクであると言えるのではないでしょうか。
このルーチンタスクは、種類と処理方法がわかっていれば労力を割かずに処理することができます。さらに、ルーチンタスクを処理する日時を事前に決めておけば、それらの業務や突発業務に振り回されることはほとんどなくなります。このあたりは別記事で今後解説します。
では、転職して間もないあなたはこのルーチンタスクを軽々と処理できるでしょうか。答えはNOです。
- 日々発生する業務のどれがルーチンタスクだかわからない。
- ルーチンタスクだとわかっていても処理方法が固まっていない
このような状態です。先輩職員がルーチンタスクとして軽々とこなしているような業務であっても、あなたの目には正体不明の糞業務に映り、対応に苦しめられているのです。
「みんな軽々と仕事しているのに自分だけ全然仕事ができない。自分はなんて無能なんだ」などと悲観するのはよしましょう。
状況観察は極めて的確ですが、その原因分析が間違っています。あなたの能力不足ではなく、その組織での経験が不足しているがために、先輩職員の数倍も仕事に時間や労力がかかってしまっているだけなのです。
早く仕事ができるようになるための対策
ここまで解説した通り、転職してすぐに成果がでなかったり「なんかうまくいかないな」と思うこと、周りと比べて仕事ができないと感じることは当然のことなのです。悩む必要など全くないのです。
「そんなこと言ってもすぐ仕事できるようになりたいんだけど」と思いますか。まあ、そりゃそうですよね。
それでは、無能モリモトが「仕事ができない」と思い悩んだ末にたどり着いた3つの対策をあげてみたいと思います。
ルーチンタスクを早期に発見し対処法を編み出す
まずは、日々の業務でもみくちゃになっている状況から早く脱しましょう。
そのために、自分がやった業務をよく観察します。ルーチンタスクの場合は、以下の2つに大別できます。
・決まった時期に発生するタイプ
・不定期に発生するタイプ
決まった時期に発生するタイプの仕事は、月初の経理処理とかそういったものです。
この手の業務は、手順とおおよその所要時間を把握した後は、今後その業務が発生するすべてのタイミングであらかじめ予定に組み込んでしまいます。
Outlookを使っているのであれば繰り返しの予定に入れてしまえば便利です。モリモトはルーチンタスクをできるだけ予定表にぶちこむようにしています。
不定期に発生するタイプの業務についてはあらかじめ予定をいれることはできませんが、事前に手順をチェックリストのように決めておくことで発生した際に次にとるべき行動で悩まなくなります。
このようにしてルーチンタスクについて無駄な動きを少しでも減らしていきます。そうすれば、他の業務に使える労力、時間を確保でき、力をいれるべき業務に注力できるようになるのです。
最初はよくわからなくても、業務を観察するという行為自体がとても大切です。特に最初は手を動かしていたら一日が終わったみたいな事が多いので、なるべく日々の振り返りをするようにしましょう。日々の振り返りも定期的に発生するタイプの業務として毎日の終業直前に予定を入れておくとよいですよ。
こうすることで、ルーチンタスクを単なる作業に落とし込めてしまえばだい
対面でコミュニケーションをとる
そして、周囲の人と対面でコミュニケーションを積極的に取ります。
この目的は周囲に味方を作り、自分のミスをカバーしたり業務を手伝ってもらうことにあります。
コミュニケーションといっても、雑談をしようとか飲みにケーションをしようとかくだらないことを言っているのではありません。あくまで業務上のコミュニケーションで十分です。
モリモトのお薦めは、業務関係の相談や依頼、打ち合わせをする際に対面で会話をすることです。心理学でいう単純接触効果なのかわかりませんが、こうしているとこちらがよっぽどヘマをしない限り相手は好意的な印象を持ってくれます。
こんなことを言うと「出たよ老害」と思われそうですけどね。
どうも、老害です
あなたの意見を否定するつもりはありませんが、ちょっと考えてみてください。あなたの上司、同僚の多くはあなたより年上です。その人たちが好んでいるコミュニケーション手法を使うだけで相手の好感が得られるのであれば安いものだと思いませんか?
独立行政法人は成果主義ではないので、やはり人間と人間の仕事だなあと思わされることが非常に多いです。その中において、あなたが「あいつは好感が持てる奴だ」と思われていることで、メリットはとても大きいものです。
- あなたが手一杯である業務が遅延しているときに「あいつ今忙しそうだからな」と思ってもらえる
- あなたが少々無茶な依頼をしなければならないときに、「あいつの言うことなら協力してやるか」と思ってもらえる
せっかく組織にいるのですから、自分でなんでもかんでも解決しようとせずに周囲の人間をうまく活用するのです。そのための関係性構築にもっともお手軽となるのが対話でのコミュニケーションというわけです。
「時が解決する」と割り切る
最後に若干の精神論です。
ルーチンタスクの把握もコミュニケーションによる味方づくりも多少時間はかかります。
独法には毎年恒例の業務(しかも結構めんどくさいやつ)が比較的多くあることを考えると、ルーチンタスクの把握には少なくとも一年以上は必要です。コミュニケーションについてはまあ人それぞれでしょうが、コミュ障モリモトは二年くらい必要だったなあと振り返ります。
そして、「仕事ができている」状態、つまり組織があなたに求めているものが何であるかを理解するのにも一年半くらいはかかります。
それなのに「もう転職してから●ヶ月なのに…」とメンタルを消耗するのは完全に無駄です。
なにより、こうやってメンタルが消耗していると業務にも不調がでてしまい本当に仕事ができない状態に陥ってしまいます。
逆説的ですが、仕事ができるようになりたければ「多少時間はかかるが仕方ない」と割り切ってしまうことが重要なのです。
そして、メンタルを弱らせないこと。ちょっと弱気になっているなとか、自分を攻めそうになっているなと思ったら、やりすぎなくらいケアしましょう。
仕事なんて、できてもできなくてもいいじゃないか
最後に全部ひっくり返すようなことを言いますが、仕事なんてできてもできなくてもいいじゃないかと思います。
仕事なんてあなたの人生のたかが一部です。
独法はホワイトなので、いわゆる「ライフワークバランス」は十分にとれます。
でも「ライフワークバランス」って言葉、なんかおかしいと思いませんか。ワーク(仕事)なんてライフ(人生)の一部なのに、それらを二項対立にして釣り合わせようとするなどナンセンスです。
そして、そのたかが一部のワークがうまくできないことに悩み、ライフを楽しむための心を弱らせてしまうのはなんとももったいないことです。
大丈夫です。転職ができたあなたはそもそも優秀です。今仕事ができないと感じたとしても、あなたの能力が失われたわけでも、あなたが成果を出せなくなったわけでもありません。
でも、あなたの能力がその組織とかみ合わないという可能性も、残念ながらあります。それが判明して初めて、自分のあり方について考えたり悩んだりすれば良いと思います。
そこで得た結論が「やっぱり仕事ができる状態が自分の人生」であれば、再度転職しても良いかもしれませんね。
だから、転職してすぐに仕事ができないからといって焦らないことです。その時が来たら、あなたは判断することができる人です。一歩ずつ、そして長い目で歩いていきましょう。
以上
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